第二回発酵蔵見学「東京都内に唯一残る!味噌蔵 糀屋三郎右衛門」

 

 東京都23区内に唯一残る、貴重な味噌蔵の見学させていただきました。

絶対に絶やしたくない伝統、ぜひ今回こだわりを知っていただき応援してみませんか?

 

 糀屋 三郎右衛門様は明治中期頃茨城県にて味噌作りを始めました。東京上野へ移り、昭和十四年(1939年)に現在練馬区にて80年以上、糀から味噌を作り販売しています。

都内で蔵を続けるのは苦労が多く、存続が難しく工場はみな地方へ移ったそうです。建物に住み着いている菌が重要である発酵は建物自体が宝です。現在の地で存続するために外観に気をつかうなど外壁を綺麗に保つなど蔵を維持する努力をしいるそうです。

 味噌の材料はたった3つ。大豆と塩と糀。こちらの味噌蔵では「味噌の深み」を大切にされています。仕込む製品と同じお味噌を種味噌(スターター)として使用し糀の力にまかせます。「毎回全く同じ味噌はできないが、だから面白い」とご主人は教えてくれました。大手味噌工場は菌をNo.管理して毎回同じ味を作り、品質を安定させるために出荷時発酵を止めています。どちらもメリットはありますが美腸をめざす私たちは、生きている菌がいるお味噌を選びたいですね。上部に封がされていないこちらのお味噌の袋には「倒さないで下さい」と書かれています。生きた味噌の証拠。本物のmade in TOKYO味噌を購入できることはラッキーです。

 

米味噌の流通は全国7~8割で特に関東は米味噌です。味噌用の米袋には「加」と表記され安い原価で購入できますが、一ヶ月に一回政府の厳しい査察が入るため、米と販売個数をしっかり管理しているそうです。

 

見学日に仕込んでいたお味噌は「白さ」を生かすために、わざわざ一度90度で煮こぼし大豆の白さを保たせる一手間を加えています。茹でこぼした豆の味は甘みが薄くなりますが、商品になると蒸しただけの味噌と大差はなくなります。見た目重視の市場、漂白するメーカーもあるそうです。

  煮こぼした180㎏の大豆を大きな圧力鍋で30分炊いた後、大豆の旨み酵素が好む45度まで人の手で冷まし大豆に米麹と塩を混ぜた物と種味噌を機械に入れて混ぜて樽で発酵させます。

ご好意で蒸した大豆を冷ます作業を体験させて頂きました。豆の重みで腰に、蒸気は暑く完成までの尽力を感じました。

 

昔の味噌作りは農業閑期の仕事でしたが現在は一年中仕込んでいます。今回の白いお味噌は1年に4回ほど仕込み6ヵ月までは甘みが変わり、6ヶ月以降は旨味が変化するそうです。

 

 糀屋の名が付く三郎右衛門様は、月・水曜日に糀を作っています。石の室(むろ)を温度33度/湿度90%を保って作ります。大手企業は学習機能付き機械作りで安定した糀が作れますが、反面全く同じにしかなりません。発酵食品は、再現性ゼロ。毎回違うのから面白いとご主人はおっしゃっていました。

 実際に見学することで、伝統を守り尽力する姿を体験すると価値や価格にも納得でき応援したくなります。一度は本物の味噌作り見学してみて下さい。

 

 腸内細菌に働くお味噌は日本のスーパーフードです。毎日続けて飲むことが美腸への近道。地産地消、身土不二。東京に暮らしている方は、ぜひ東京仕込みのお味噌を食卓に並べてみてください。予約をしてから来店すると、生麹も分けていただけます。

物語がある物を選んで、自分を育ててピュアな自分に戻りませんか。

 

今回お話を伺った六代目 辻田紀代志様、膨大な知識を惜しげもなく教えてくださり本当に有難うございました。

 

昔みそ 糀屋 三郎右衛門

東京都練馬区中村橋2-29-8 西武池袋線中村橋駅

電話:03-3999-2276

営業日時:月~金曜日10:00~17:00 土曜日10:00~17:00(変更あり)

休業日:日・祭日・土曜日(不定休)

https://www.kouji-ya.com/

 

♪プロフィール♪

♪名前♪ わたなべ ふみ子

♪職業♪ 会社員

♪保有資格♪ インナービューティープランナー、インナービューティ発酵クリエイター、インナービューティー和食マイスター、山村塾望診法中級、ラウレアフラワーコーディネーター

♪BLOG♪ https://blogwithf.exblog.jp  

インスタグラム https://www.instagram.com/fuco_withf/

♪得意ジャンル ♪ 和発酵料理、からだにやさしいごはん、ヴィーガン料理、ゆる薬膳料理

♪趣味♪ 発酵蔵見学、フラワーアレンジメント、阿波おどり

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