嗜好品と睡眠
皆さんは、寝る前に習慣化されているものはありますか?
・カフェインが入っている飲み物を飲む、食べる
・お酒を飲む
・タバコを吸う
これらは、寝る何時間前まで摂取していますでしょうか?
いずれも就床直前に摂取すると睡眠を妨げる方向に作用すると言われていますので、1つずつ見ていきましょう。
【カフェイン】
覚醒作用があると言われているので、眠気覚ましに摂取する方も多いのでは無いでしょうか。
カフェインはコーヒー、紅茶、緑茶、ほうじ茶、烏龍茶などのお茶類、ココアやチョコレート、コーラ、栄養ドリンク剤やエナジードリンクにも含まれています。
これらをコップ1〜2杯程度飲むことで、若年層では3〜4時間、高齢者では6時間以上とさらに長い時間覚醒作用が持続しますので、夕方以降の水分は、カフェインを含まない麦茶、そば茶、白湯などにするのがオススメです。
高齢者は、15時以降はカフェイン飲料をあまり飲まない方が夜の睡眠には良いといえますね。
受験生や遅くまでお仕事をしていて眠気を覚ましたい時などに飲むと、目が覚めるので勉強や仕事がはかどります。
しかし、そこから4〜5時間はカフェインが体の中に居座っているので眠りが浅くなってしまうのです。
ちょっと小腹が空いたからと、チョコレートを食べる方もいらっしゃると思いますが、良質な睡眠を得るためには寝る前に食べるのは控えた方がいいでしょう。
私は夜にハーブティーを飲むようにしています。
間接照明などにして、お好みのハーブティーにラベンダーやカモミールなどを足していただくと、リラックス効果が期待できるので質の良い睡眠に繋げてくれるでしょう。
ここで注意していただきたいのが、ルイボスティーなどの利尿作用があるもの。
トイレに行きたくなって夜中に起きてしまうので、睡眠に支障が出ないくらい少量にしておくか控えた方が良いでしょう。
【飲酒】
飲酒は一時的に入眠を促進しますが、利尿作用があるため後半の睡眠に支障が出てしまいます。
飲む酒の種類・量にもよりますが、晩酌などは就床2時間前を目途に終えた方が良いとされています。
アルコールの消失(分解)速度は個人差が非常に大きいことが知られていますが、その平均値は男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5g程度。
ビール中瓶(500ml)1本が分解されるのにおよそ男性では2.2時間、女性では3時間程度かかります。
普段からたくさんお酒を飲まれる方は、そんなに少ない量でこんなに時間かかるの?と思われるかもしれません。
また、眠ることを目的とした飲酒が習慣化すると、アルコール耐性が上がるために飲酒量が増え、睡眠障害に繋がる恐れもありますので注意が必要です。
飲みすぎてしまった場合は覚醒しやすく、夜中に何度も目を覚ますということもありますので、同じ分量の水を飲みながらなど飲み方の工夫をしていただくことが大切です。
【タバコ】
喫煙者は寝る前に必ず吸うという方が多いと耳にしたことがあります。
タバコは吸入直後にはリラックス作用をもたらしますが、その後は一転して覚醒作用が数時間持続。
さらに、飲酒しながらの喫煙が就床間際まで行われると、眠りについてから数時間後の睡眠の障害が増強されることになり、睡眠時呼吸障害のリスクもあります。
寝る前に“タバコ”ではなく、他のリラックスできるものを見つけることができれば、より良い睡眠に近づけます。
睡眠の質が悪いと、疲れが取れにくく食欲も落ちてしまいます。
記憶力が悪くなる、集中力が低下し倍の時間がかかってしまった…など生活に支障が出たり、ホルモンバランスの乱れ、太りやすい身体を自ら作っているようなもの。
日本人は睡眠に対しての意識が低いと言われています。
体の内側を整えるためには睡眠もとても重要です。
今までの習慣を少しだけ変えることで不調の改善に繋がるので、是非取り入れてみてください。