自家製糀作りの学びと子育てのこと
みなさまこんにちは。インナービューティープランナーの田辺真穂です。
2019年も残すところあとわずかですね。わたしは毎年12月になると、今年はあった楽しかったことを思い出したり、来年したいことやいきたいところを思い描いたりします。
そんなことをしていると、ほっこりしたり、わくわくしたり、なんだか幸せな気持ちになります。
わたしは先週末、今年やりたかったことのひとつだった、「自家製の糀作り」のワークショップに参加してきました。今日は、今回学んだ、米糀ができるまでの過程を簡単にご紹介したいと思います。
糀ができるまで
〈前日〉
まず、洗ったお米を10時間前後浸水し、その後、2時間ほどかけて、お米の水をよく切ります。
〈1日目〉
お米を蒸して、蒸したお米に種麹をふりかけ(種切)、お米を布に包んで保温します(引き込み)。
〈2日目〉
1回目の麹の手入れをする(切り返し)。菌が均一に行き届くように、麹を混ぜます。
布に包んだお米をもろ箱に移します(盛り)。
2回目の麹の手入れ(中仕事)。
3回目の麹の手入れ(仕無仕事)。
〈3日目〉
麹の完成(出麹)。
麹作りを始める時間帯によっても違ってくるので、あくまで目安になりますが、だいたいこのような流れで麹が完成します。
麹の手入れは、だいたい8時間を目安に行います。麹作りは、なるべく温度を一定に保つことがポイントで、麹の温度が38度前後になるように、手早い作業やこまめな温度管理が必要です。
まるで、子どもを育てるような感覚で、手をかけて完成させていきます。手間はかかるけれど、手入れをする度に変わる麹の様子や香りに、喜びと豊かさを感じます。そうして麹が完成した時の喜びはひとしおです。
このワークショップに参加した3日間を通して、改めて先人たちの知恵や、麹菌という日本の発酵文化のすばらしさを肌で感じることができました。
麹作りのほかにも、民宿の畑でとれた自然農で作られたお野菜と自家製の麹を使ったお料理や、甘酒を使ったおやつをいただいたり、甘酒パックを試したりと、まさに麹を楽しみ尽くした3日間でした。
甘酒パックは、作った甘酒の原液をそのまま洗顔のあとに塗るだけと、とても簡単なのですが、これが本当にすごい!甘酒パックを始めてから、肌のトーンがワントーン上がった気がします。麹料理の効果も相まって、肌の調子がすこぶるいいです。とても簡単なので、気になる方はぜひ試してみてくださいね。
おうちに帰り、出来上がった自家製の麹で、さっそく甘酒を作りました。
自家製糀で作った甘酒は格別。とっても甘く、おいしく仕上がりました。
甘酒豆乳オレでほっと一息つきながら、息子がお昼寝している間にこのコラムを書いています。
冒頭にも書きましたが、「麹作りを学ぶこと」は、2019年にやりたいことのひとつでした。
けれど、仕込みから完成まで約3日間と時間がかかったり、学べるところが遠かったりと、子供が小さいうちはやっぱり難しいかなと、半ば諦めていましたが、幸運にも、隣町にある丁寧に暮らしを紡ぐ素敵な農家民宿で、子連れで糀作りを学べる機会に恵まれました。
実は、こちらの農家民宿さんは3年前にも家族でお世話になった場所。
素敵なご縁により、今回の学びが実現しました。
次男だけを連れて、二泊三日の予定でしたが、1日目の夜にかかってきた、長男からの「お母さん帰ってきてー!」の電話に心折れ、結局2日目は、主人と長男も合流し、みんなで泊まらせていただきました。(笑)
先方のご厚意と、家族の協力で、わたしも安心して学ぶことができました。
そんなトラブル?もありましたが、息子にも麹作りに触れさせることができたり、おいしい食卓をみんなで囲めたり、民宿のご夫婦のお子さんと一緒に大自然の中で遊んで、とっても楽しそうな子どもたちの姿を、主人とゆっくりとコーヒーを飲みながら眺める時間まで持てたりと、とても幸せな時間を過ごすことができ、年の瀬に思い返す、今年の楽しかった思い出のひとつとなりました。
私のやりたいことを応援して協力してくれる家族への感謝と、やりたいことのために子供にさみしい思いをさせている後ろめたさを感じながら、きっとこれからもこうやって、ありがとうとごめんねを繰り返していくんだろうなぁと思いました。
けれど諦めなければ、子育てをしながらでも、こうして少しずつでも、やりたいことを叶えていけるものだなとも思いました。
何が正しいのかはわからないけれど、わたしはこんな風に葛藤したり、悩んだり、時には迷惑をかけながら、子育てにも、自分のやりたいことにも向き合っています。
子育てと自分のやりたいことの間で、悩んだり、迷ったりしている女性の背中を、少しでも押すことができたらうれしいなと思い、おまけでこんなエピソードもご紹介しました。(笑)
2020年、お料理のお仕事も、家族との時間も、両方大切にして、両方楽しむことがわたしの目標です。
2019年、みなさまにとってどんな1年でしたか?2020年、どんな1年にしたいですか?
年の瀬は、そんなことを考えるいい機会。ぜひ時間をとって考えてみてくださいね。
では、残りわずかの2019年も思いっきり楽しんで、そして、2020年も素敵な1年にしましょう。