母乳とお食事について
皆様こんにちは。インナービューティープランナーの楠里美です。
私にはまもなく8か月を迎える次男がおり、長男に続き、母乳育児をしています。
母乳、というとミルクと対比されて語られることがありますね。
成分でいえば各メーカーの弛まぬ研究の継続により、日進月歩、母乳の成分に近づけられ、今もその研究努力が続けられています。形態面ではついに液体ミルクも解禁となり、お母さん方はご自身の体調や生活スタイルに合わせて取り入れられている印象です。
さて、母乳育児をされている方も、そうでない方も、母乳が何から作られているか、に焦点を当てると、無関係な方はいなくなります。
お母さんの体から分泌されている以上、それは体を作るもの、すなわち食べ物から作られている、ということは想像できますね。
母乳にまつわる良い食べ物、悪い食べ物というのは、たとえばインターネットで検索するとそれは様々な情報が出てきて、しばしば戸惑われる方もいらっしゃると思います。
そんな時はインナービューティーダイエットにおける、「何を食べても自由。」「そこに身体を想うお食事、という軸を持つ」という考えをもって、ぜひ一度心を自由にしてあげて、それからご自身の軸を持てるとよいと思います。
母乳の原料はお母さんのからだを作るお食事と伝えましたが、もう一歩踏み込むと、
母乳は「白い血液」と言われ、お母さんの「血液」から作られています。
お母さんが食べたものは血液として「乳腺葉」と呼ばれる母乳の製造工場に運ばれて、白い母乳(医学的には「乳汁」)に変わります。
このような事実、そして私自身の経験からも、母乳に良いお食事の一つの大きな軸として、「血液」の「質」と「量」という視点が大切と考えられます。
血液の質、という面では、「サラサラの血液」ということが挙げられます。この「サラサラ」と対で「ドロドロ」という表現もよく使われますね。これらの鍵を握るのは血中の「コレストロール」、その量が増えるとやがて重大な疾患を招く恐れもあります。
では具体的に、サラサラな血液を作るにはどのような栄養素・食材を積極的にとるとよいか、代表的なものを見ていきましょう。
◆食物繊維
海藻類、山芋、豆類、キノコ、根菜類
◆アリシン
玉ねぎ、にんにく、ねぎ、ニラなど。においのもととなる成分です。
◆不飽和脂肪酸
イワシ、アジ、サバ、サンマなどの青背の魚(鮮度がよいものに限ります!)、オリーブ油、菜種油、ナッツ類など。
続いて、量という面では血液を作る以下の栄養素・食材が挙げられます。
◆鉄分
レバーや貝類、豆類、ひじきなど。植物性は吸収率が低く、ビタミンCやたんぱく質と摂取すると吸収率が上がります。
◆葉酸(別名「造血のビタミン」)
主に緑色の生野菜、イチゴ、アボカドなどの果物。
◆ビタミンB12(別名「赤いビタミン」)
主にレバー、貝類。植物性には含まれないのですが、例外として海苔が含まれます。
「血液」という視点からでも多岐にわたりますが、難しく考えずにこれらの食材をバランスよくお食事に取り入れるには、昔ながらの「和食」が一番です。
「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を思い出されてもいいですね。
(ま→まめ、ご→ごま、わ→わかめ、や→野菜、さ→魚、し→しいたけ(きのこ)、い→いも)
反対に摂りすぎにより血液をドロドロにする糖質、脂質の多いもの、食物繊維が不足しやすいものなど、比較的洋食に多いメニューについては、時々にしてみる、上記のような血液によい食材にシフトして、アレンジを楽しむ、といったことを行うと食の幅を広がりますね。
そして以外に忘れがちなのは「水分」をしっかりとること、これも大切です。
日々のお食事の中でサラサラな良い血液をたくさん作るための食材を積極的に取り入れて、母乳育児をされている方は、自信をもって良いおっぱいをたくさんあげてくださいね。
【参考文献】
・初めてママの母乳育児安心BOOK/ベネッセコーポレーション
・最新版 知っておきたい栄養学/白鳥早奈英
・栄養の基本がわかる図解辞典/中村丁次