おはようございます。インナービューティープランナーの右田和美です。本日は1歳以降
の手づかみ食べ、食から見る子どもの発達をご紹介致します。
1歳頃の様子
1歳を過ぎると食器をあまり落とさなくなり、お皿のおかずをご飯にのせたり、ご飯をお
かずに入れて食べ始めるようになります。このような時期には、複数の食器を子どもの前
に置いてあげましょう。お母さんからは、遊び食べのように思えるかもしれませんが、意
味のある世界を広げようとしています。食べ方の変化と同時期に言語の発達を感じること
ができます。この時期には、これまで話せる言葉が2語か3語程度から増え始めます。し
かし、対象物を大まかなところではっきり捉えられるようになっていますが、似たもの同
士のなかから違いを捉えることはまだできません。器から器へつまんだ物を移動しながら
食べるようになると、スプーンもかなり長く持つようになります。大人のマネをしてゆっ
くりすくおうとする様子も見られるようになります。自分でという意思が確立し、大人の
マネをしながら育っていく時期です。お母さんが子どもの前で楽しく食べながら箸やスプ
ーンを使っている姿を見せてあげることがポイントです。
1歳半頃
1歳半頃になると、同じような物の中でも、違うということを認識するようになります。
この頃の食べ方は、食器を持ち上げて、中身を丸ごと隣に入れたりするようになります。
このような2点間の行ったり来たりの運動をいろんな場面で見られるようになります。ス
プーンにおいても、食べ物と口の2点間を往復することができるようになるので、手づか
みよりスプーンで食べることが多くなります。しかし、スプーンでの食事は始まったばか
りです。スプーンで食べようとする姿を見守ってあげましょう。この頃から自我はとても
強くなります。子どもは自分の中で二者択一して主張するようになるので、お母さんの食
べ方の指示にはとても強く反発してしまいます。大人からの手出しは軽いフォローで大丈
夫です。また、散らかす量もだんだんと減ってきます。
1歳9か月頃
1歳9か月頃になると、スプーンでかなりきれいに食べることができるようになります。
この頃は自我が最高に高まってくる時期です。1歳半ごろには、似たもの同士を比較し、
選択することはできませんが、この頃になると同じものでも見比べ、選択するようになり
ます。食べ物やおもちゃ、着るものに対して自分の!という所有の主張を強めてきます。
箸を使えるようになるまで
1歳9か月頃には、同じものから一つ選択すると、自分の選んだものに付加価値をつけ、そ
のものに執着している時期です。その時期にはお母さんが使っている箸が2本であること
は気にしていません。
2歳を過ぎると「2」の世界が見え始めてきます。2歳半頃に「2」という数の概念が
きちんとわかるようになり、「1本のスプーンで食べている自分」と「2本の箸で食べてい
る大人」の違いがわかってきます。そこで自分も2本の箸に挑戦してみたいという興味が
生れてきます。しかし、2歳児にはまだ箸の扱いは難しいので手づかみも多くなってしま
うので、一緒にスプーンも用意してあげるといいです。3歳過ぎから4歳に箸を使えるよ
うになります。
箸を使えるまでの過程をみてきました。早く早くと訓練をしたくなると思います。このま
まできないのではないだろうか、と不安になることもあるでしょう。しかし、子どもには
自然と習得していく力が備わっています。子どもの発達は全てが連動して発達していくも
のですので、ひとつひとつの段階をしっかりと経ていけるように見守ってあげてください
ね。
最後までお読み頂きありがとうございました。