皆さん、新年明けましておめでとうございます。
お節料理とお雑煮は、召し上がりましたか?
私は、毎年実家で家族とのんびり過ごしています。
お正月の行事も終わり、この時期の寒さが真っ只中ですね。山間部では雪が積もり、平地でも雪が積もっているかも知れませんね。この時期を乗り越えれば、春は必ずやってきます。
本日は、大寒の意味と行事についてお話ししますね。
⑴大寒の意味について
大寒は1年で最も寒い時期です。大寒の朝に汲んだ水は、1年間腐らないと言われるほど雑菌が少なく、この頃に味噌、醤油、酒などが仕込まれると言われています。
さて、ここでお伝えする大寒の意味についてですが、暦便覧を紐解き、大寒の欄には、
「ひゆることのいたりてはなはだしきとなればなり」
とあります。
「いたり」は、物事の行き着く最高の状態であることです。
「はなはだしき」は、程度が普通の度合いを遥かに超えていることという意味を持っています。
直訳すると、「冷えることが最高の状態で、普通の度合いを遥かに超えているからである」となります。改めると、
「大寒とは、一年で一番寒さが厳しい頃の事」という意味になります。
因みに2019年の大寒の日は、1月20日から2月3日までとなっています。
⑵大寒の初候・次候・末候について
①ふきのとうはなさく(款冬華)
厳しい寒さの中、深い雪の下で、蕗の薹(ふきのとう)の蕾が、顔を出す頃を表しています。別名「春の使者」とも呼ばれます。昔の人々は、寒さが厳しい時期でありながら、雪の下から見つけた蕗の薹が、春が近づいているという喜びを感じたのかも知れません。
②みずさわあつくかたし(水沢腹堅)
沢の水が厚く張り詰める頃を表しています。この頃になると、元日草ないし朔日草(ついたちそう)とも呼ばれる福寿草が花を咲かせます。早春の野に光るように咲く金色の花は、その名の通り福を呼び込むと言われています。昔は、正月の床飾りに用いられていました。
③にわとりはじめてにゅうす(鶏始乳)
鶏が卵を産み始める頃を表しています。かつて、鶏の産卵期は、春から夏にかけてでした。昔は、冬の寒さが原因で、鶏の産卵類が極端に少なくなり、水の摂取量も減り、飼料を多く食べたと言われていました。そんな環境で産む卵は、1年のうちで栄養価が高い卵になりますので、「大寒の卵を食べると、1年を通して健康で過ごすことが出来る」と言われています。大寒の卵の黄身は濃厚で、最も美味しいと言われています。
⑶大寒の行事について
①節分
本来、節分というのは季節の変わり目にあたる立春・立夏・立秋・立冬の前日の事を示します。1年の節目にあたる春の節分に重きが置かれ始めたのは、室町時代からと言われています。節分に行われる豆撒きは、宮中行事の追儺(ついな)と寺社が邪気を祓うために節分を行っていた豆打ちの儀式が合わさったものと言われています。豆が「魔滅」の音に通じることから「鬼は外、福は内」の掛け声で豆撒きをする慣わしが始まったとされています。数え年で自分の年の数の豆を食べると、健康になると言われています。
②恵方巻
節分の夜、その年の恵方を向いて太巻きという風習は、関西から始まったものですが、今では、全国的に定着しています。その年の縁起の良い方角を恵方に向かって太巻きを丸かぶりすると、福が来ると言われています。決まりは、太巻きを一本食べ終わるまで口を聞いてはいけないとされています。
因みに2019年の恵方は、東北東やや東(甲:きのえ)右の方角となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今年も皆さんが良い年を迎えることが出来ますように。