皆さん、おはようございます。
今年も早いもので、2019年まであと一か月と7日になりました。
ここで、二十四節気の最大のイベント「冬至」についてお話ししましょう。
⑴冬至の意味と由来
冬至は、二十四節気の第22番目に当たります。北半球では、この日が一年のうちで最も昼の時間が短いと言われています。古来では、この冬至は新年の起点として考えられていました。この日を境に日照時間がのびてゆくため、中国の太陽暦で冬至は、暦の起点とされ、厳粛な儀式を行っていたと言われています。そう、冬至の日は、「死に一番近い日」と言われており、その厄を祓うために、身体を温め、無病息災を祈っていました。この慣わしは、現在も続いています。
⑵2018年の冬至の期間について
冬至の期間は、冬至の日から次の節気である小寒の日の前日までとなります。そして、この間に年を越します。具体的な日にちは、
2018年12月22日から2019年1月5日となります。
⑶冬至ってどんな季節?
ここからは、七十二候の言葉を用いて、お話ししますね。
①冬至 初候 乃東生(なつかれくさじょうず)
夏枯草(かこそう)が、芽を出す季節を表しています。新暦では、12月22日から26日頃です。はじめから「???」となっていませんか?夏枯草なら、そのまま読んで「なつかれくさ」なので、そういう草があるのかな?程度で済むかもしれませんが、乃東と書いて「なつかれくさ」となかなか読むことが出来ません。因みに、乃東の読みは「だいとう」です。夏枯草も乃東も同じ植物の別名であるといいます。その植物は、ウツボグサといいます。ウツボグサは、冬至の頃に芽を出し、6月から7月頃に紫の花を咲かせ、夏至の頃に枯れていくという植物です。本当に珍しい植物と言えるでしょう。また、冬至の頃に見る植物の芽は、希望の光のようにも感じます。
②冬至 次候 麋角解(さわしかのつのおつる)
大鹿の角が生え変わる為に抜ける頃です。トナカイの一種である大鹿の角を麋角(びかく)と言います。新暦では、12月27日から12月30日頃です。毎年、春に生え始める雄鹿の角は、この頃になると抜け落ちます。麋(び)は、「なれしか」とも読み、大きな鹿という意味で、ヘラジカやアカシカの別名とされています。鹿は、古くから馴染みのある生き物です。秋の季語として、多くの和歌にも詠まれています。花札にも、紅葉と一緒に描かれています。このように、鹿が秋に連想させることから鹿の肉を「もみじ」と呼ぶようになったと言われています。

Beautiful stag with great antlers on green meadow
③冬至 末候 雪下出麦(せつかむぎをだす)
降り積もった雪の下で、麦がひっそりと芽吹く季節を表しています。新暦では12月31日から1月5日頃です。食物の種は、春に蒔くというイメージがありますが、麦は秋に種蒔きをする地域がほとんどです。秋蒔きといわれ、収穫時期は初夏になります。季語の話からはそれてしまいますが、大麦に含まれる栄養素は、食物繊維です。白米の約17倍であると言われています。更に、血中コレステロールの上昇抑制や糖の吸収を抑制する働きをする水溶性食物繊維と腸の蠕動運動を活発させ、便秘を改善する不溶性食物繊維が含まれています。
⑷冬至のオススメ食材
①かぼちゃ
かぼちゃは、本来夏の野菜でありますが、緑黄色野菜の代表的な存在で、「冬至に食べると風邪を引かない」という諺(ことわざ)があります。かぼちゃの果肉の鮮やかなオレンジ色は、主にβ-カロテンによるものです。このβ-カロテンは抗酸化作用があります。また、ビタミンAとして風邪などの感染症の予防や癌の抑制などの働きもあります。β-カロテンと並んで、「抗酸化トリオ」と呼ばれるビタミンCやビタミンEの相乗作用で、血行促進や肌荒れの防止にも効果があります。
②ゆりね
ゆりねは、でんぷんが主成分で微かな甘味とほろ苦さとほっくりとした食感は持ち味です。昔から滋養強壮の薬として重用され、中国や韓国でもその薬用効果が知られてきました。ゆりねに多く含まれる栄養素は、カリウムです。カリウムは、ナトリウムとともに細胞の機能青支える大事な栄養素で、塩分多すぎた場合は、ナトリウムを排出するなどして体内の水分バランスを整える役割を負わせています。このため、カリウムをしっかり摂取することにより、利尿作用が高まり高血圧の予防にも有効に働くとされています。また、水溶性食物繊維を多く含んでおり、糖尿病を予防します。満腹感が得られやすく、肥満防止にも効果的です。
いかがでしたか?今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。