おはようございます。
インナービューティープランナー&ホリステックビューティーアドバイザーの阪部由佳と申します。もうすぐ秋分の日ですね?この日の前後にお彼岸があるのはご存知ですか?
ここで、お彼岸とはどんなものかについてお話ししたいと思います。
⑴お彼岸の期間はいつからいつまで?
「暑さ寒さも彼岸まで」
こんな言葉を聞いたことありますか?なぜ?この言葉が生まれたのか?その秘密お彼岸の期間にありました。
①お彼岸の時期と期間について
お彼岸の時期は年に2回、春と秋にあるということは、皆さんご存知だと思います。それぞれ、春分の日と秋分の日を中心とした前後3日間の1週間がお彼岸の期間です。お気づきでしょうか?春分の日や秋分の日をはさんでいるお彼岸の期間は、季節の変わり目に当たっています。だから、「暑さ、寒さ…」なのですね。
今年2018年の春のお彼岸は、3月18日から3月24日でした。一方、秋のお彼岸は、9月20日から9月26日です。秋分の日が9月23日となっています。
②国民の祝日で見るお彼岸について
お彼岸の行事が民衆に広まったのは、江戸時代からだといわれています。その後、明治時代に国家の祭日となり、春の祭日は「春季皇霊祭」、秋の祭日は「秋季皇霊祭」と定められました。時は流れ、春季皇霊祭が「春分の日」、秋季皇霊祭が「秋分の日」という国民の祝日として定められたのが、昭和23年(1948年)の事です。
国民の祝日を定める法律を見てみると、
・春分の日:自然をたたえ、生物を慈しむ。
・秋分の日:祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ。
それぞれ、このように定められています。
草木が芽吹き作物の種まきが始まる時期でもある春と、農作物が収穫され自然の恵みに感謝する秋があります。今でこそ、仏教的な行事になっているお彼岸ですが、古くは、元々農耕民族であった日本人の生活に根付いた行事であったのではないかともいわれています。
⑵お彼岸の意味とは、どんな日の事をいうの?
「お彼岸」という文字をみて「おひがん」と読むことが出来るかと思います。では、お彼岸とは、どんな日の事をいうのでしょう?
①お彼岸は日本だけのもの
お彼岸は日本だけの行事で、同じ仏教徒である中国やインドにはないものです。今では、仏教行事の1つになっているお彼岸ですが、日本に仏教に広まる前からこの時期には自然や祖先に感謝する習慣があったともいわれています。お彼岸が仏教行事として行われ始めたのは、平安時代だといわれています。ただ、この頃は、一部の人達の間だけで行われており、民衆の間に広まったのは、江戸時代になってからということです。
②お彼岸の意味は?
「彼岸」の語源は、梵語(ぼんご)のパーラミター(波羅蜜多)の漢語である「到彼岸」からきています。分かりやすい日本語にしていくと、「到彼岸」→「彼岸に到る」→「彼(か)の岸に至る」という具合です。「彼」には「あちら」という意味がありますから「お彼岸」は、私たちが生きている「煩悩や迷いに満ちた世界」から「煩悩や迷いの無い世界」へ至るという意味になります。
「煩悩や迷いの無い世界」は、言うまでもなく極楽浄土=天国へ至るという意味になります。
因みに、「彼岸」に対して、こちら側を「此岸(しがん)」といいます。
⑶お彼岸のお供え物と言えば?
①お彼岸のお供えについて
お彼岸のお供えと聞いて一番にひらめくのは、「ぼた餅」と「おはぎ」の2つのどちらかではないでしょうか?
「ぼた餅」と「おはぎ」正しいのはどっち?
というような話題がよくテレビでも取り上げられていますが、実は、呼び方が違うだけで、もち米とうるち米とあんこで作られた同じような食べ物です。同じような食べ物なのに、全く違う2つの呼び方が存在することには、お彼岸が春と秋にあることが関係しています。
「ぼた餅」と「おはぎ」をそれぞれ漢字で書くと、「牡丹餅」と「お萩」になります。
春に咲く「牡丹」と秋に咲く「萩」が入っています。つまり、春彼岸では、牡丹の花に見立てて「ぼた(牡丹)餅」といい、飴の色を萩の花の色に見立てて「おはぎ(萩)」と呼んだのです。2つの違いは、ほんの少しです。「おはぎ」はこしあんで「ぼた餅」は粒あんで包むのが一般的いうところになります。
②お彼岸のお供え膳について
お彼岸の期間中、ご仏前に供えるお膳は霊供膳と言われています。料理は、一汁三菜の精進料理が基本とされています。お供えする時は、お箸をご仏前に向けてください。
③お彼岸のお花について
お彼岸のお花は、決まりはありません。季節のお花や故人の好きだったお花を供えていただいて大丈夫です。但し、棘のある花や毒のある花、香りのきつい花は、仏花に向かないとされていますので、特に、お花を贈る場合には避けておいた方が無難です。もし、故人の好きな花がバラだったから飾りたいということもあるかと思います。そんな時は、棘を切って供えてあげるといいでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。