みなさんこんにちは。
インナービューティープランナー&インナービューティー看護師の溝手泉です。
こちらでの投稿は初めてになります。どうぞよろしくお願いします。
普段は、救命救急センターで看護師をしています。
今日は、熱中症についてお伝えしたいと思います。
日本中で、40度を超えている地域もあるようですね。ワイドショーで毎日話題の熱中症ですが、例年以上に重症化して救急搬送されてこられている方が多いのは事実です。場合によっては命を落としかねない熱中症です。私自身、以前は、なんとなく気をつけなくてはと思う程度の認識でした。実際、怖いって言われてもきちんと認識できている人は少ないのかもしれないと感じる毎日なので、今日はこのテーマを選択しました。
搬送されてくる方の中には、「毎年熱中症になってるから大丈夫だよー」と笑っている患者様もいます。熱中症.熱射病で意識を失って、お仕事中に高いとこから落ちて、重症多発外傷で大変な状態になって搬送される方もいます。熱中症で体温40度を超えて、意識障害で運ばれてくる方が多いです。この時からだの中では、重大なトラブルが起きています。
環境省や厚生労働省からも、熱中症に対する対策や現状を打ち出しています。飛ぶようにうれる熱中症グッズ。現在、豪雨被害の復旧復興作業が連日行われています。ボランティアの方々も何千人も活動されています。熱中症になって病院にこられる方々が多い要因になっています。
熱中症
人間は暑さを感じたときに、主に汗をかいて熱を体外に放出することで体温を調節します。でも、すごく高温だったり、激しい運動や労働で体温が上昇し、体外に熱を放出しきれなくなると、身体は熱を溜め込んでしまいます。軽症から重症までありますが、起こる様々な病態を総称して熱中症と言います。
熱中症には、症状の軽い順に熱失神・熱痙攣・熱疲労・熱射病の4つのタイプに別れます。
よく普通に熱中症だと言われたり自覚されているのは、熱失神と熱痙攣だと思います。
◎熱失神のメカニズム
暑さで皮膚の血管が広がると、血流が減り血圧が低下します。そのため、脳に送られる血液の量も減ってしまい、熱失神の原因となります。
通常、生理食塩水(0.9%の食塩水)を飲むことで回復にむかいます。
◎熱痙攣のメカニズム
汗を大量にかき、水分のみを補給した場合に起こります。
汗として排出されるのは、水分だけではありません。塩分も排出され水分だけとって塩分を摂取しないと血液中のナトリウム濃度が低下して、足や腹部や腕の筋肉の痛みを伴う痙攣が起こります。
◎熱疲労のメカニズム
大量の汗をかくことで、水分、塩分ともに足りなくなり重度の脱水症状を起こした状態。脱水によって血流が減るために低血圧となります。ただし、体温調節機能は働いており、発汗はあります。全身倦怠感、悪心嘔吐、頭痛、集中力や判断力の低下などがあります。
◎熱射病のメカニズム
何時間も運動した若い運動選手や、暑い季節に冷房のない屋内で何日も過ごした高齢者などに起こることがあります。 体温は40℃を超え、脳の機能障害が起こります。 直ちに体を冷やす必要があります。 熱射病は、高温によって引き起こされる病気の中で最も重い病態です。他の熱中症よりもはるかに重症です。他の熱中症との主な違いは以下の通りです。 体温が40℃を超える。脳機能障害の症状が現れる。 熱射病は、極度の高温環境で体を動かしている人や、閉め切った暑い場所で過ごしている人などで、かなり急速に起こります。例えば、健康な若い運動選手や兵士が、特に高温多湿の環境に順化していない場合に、そのような環境で数時間激しい運動をした後などに起こります。高温環境で作業をする人、特に消防士や鋳物工場の労働者など、厚い防護服を着用しなければならない人にも、同様のリスクがあります。運動選手において、熱射病は一般的な死因です。 また、暑い季節に、換気が悪く冷房のない屋内に、何日もじっとしている高齢者などにも起こります。高齢者、ある種の病気(心臓や肺、腎臓、肝臓の機能障害を伴う病気など)がある人や幼児が、特に熱射病にかかりやすい人です。 熱射病は心臓、肺、腎臓、肝臓、脳などの重要臓器に一時的な損傷、あるいは永続的な損傷を与えます。体温が高くなるほど、特に41℃を超えると、より急速に障害が進みます。死に至ることもあります。
脱水について
熱中症とともに知っておきたい脱水症
脱水は早期発見と点滴などの比較的侵襲の少ない治療ですぐに改善します。
しかし重度の脱水症となってしまった場合、さまざまな体の器官に影響を及ぼしてしまいます。
脱水による腎臓への影響
脱水による影響がある腎臓腎臓は、体内の老廃物を尿として体外に排出する役割を担っています。尿のうちの水分が占める割合は多く、その調整も腎臓で行われています。
極度の脱水状態が続くと腎臓の血流が悪くなり、血栓症や炎症などが生じることで腎細胞に大きなダメージを与えます。
腎臓が働かなくなると有害物質や水分が排出されないため尿毒症という病気を引き起こしてしまう危険性があります。元々腎機能が悪い人や高齢者では致死的な病気ですので充分な注意が必要です。
脱水による心臓・血管系への影響
脱水による影響がある心臓や血管
夏場になると炎天下の下でのスポーツによる脱水での急死という悲しいニュースがよく聞かれます。
2011年、某プロスポーツ選手が死亡したことで耳にされたという方も多いのではないでしょうか。 その死亡原因となったのが脱水による心筋梗塞です。
脱水になると細胞内の水分から血管内の順に減少していきます。血管内の中にある血液のおよそ90%は水分なのですが、その水分が減少すると血液は粘稠度の高いドロドロとした血液となり血の塊、つまり血栓が出来やすい状態になるのです。
熱射病の重症患者様を受け入れる際には、人工呼吸器や人工透析の準備をし、その他の医療機器を駆使して迅速に対応します。若い方であっても同じです。
多臓器に重大な影響を与えて死に至るケースは、決して少ないわけではありません。
自分の大切な身体の変化や、大切な人の変化に気づいて対策をしてほしいと思います。
熱中症予防のお食事について、木下あおい先生✨が紹介されています。
https://www.netsuzero.jp/dietitian
とても役に立つ情報です。
熱中症予防のお食事の取り方としては、旬のお野菜や食材をいただき、発酵調味料をつかう、インナービューティーダイエット食が一番だと思います。夏バテも予防してくれますし、美容効果も高い。私自身が、みなさんのレシピをみて、毎日インナービューティーご飯で元気に過ごしたいと思います。一番身体を守ってくれるのは、この基本のお食事だと思います。
熱中症対策な食べ物の例
・スイカ🍉水分が非常に多く、夏の疲労回復に役立つリコピン。抗酸化作用もあり、活性酸素を抑えてくれます。
・豚肉🐷糖質代謝のビタミンB1が豊富に含まれるため、糖質をエネルギーに変換して疲労物質が蓄積しないように働いてくれます。
・梅干し クエン酸摂取し乳酸の発生を防いでくれる。